2006年01月09日

香料とは

香料とは、様々な製品に香りもしくは香味をつけるために添加されるもののことです。古くから東西交易の主役であり、香辛料、薫香料、化粧料に大別されています。
香料は、
・食品に香味を付ける食品添加物であるフレーバー(食品香料)
・食品以外のものに香りを付けるフレグランス(香粧品香料
に大別されます。

一般に香料は、様々な植物や一部の動物から抽出された天然香料、あるいは化学的に合成された合成香料を多数調合して作られています。これらはフレーバー、フレグランスにかかわらず「調合香料」とよばれ、この調合の品目や割合、調合順序などを記載した処方箋(レシピ)を作成することを調香といい、調香を行う専門職を調香師と言います。特に フレーバーを調香する調香師はフレーバリスト、フレグランスを調香する調香師はパフューマーと呼ばれています。




■天然香料

天然香料のほとんどは植物より抽出された精油や樹脂です。精油の抽出法としては水蒸気蒸留がもっともよく用いられています。しかし熱に対して不安定な精油については、柑橘類のように果皮を圧搾したり、花の精油のように有機溶媒により抽出しているものも存在します。

動物から得られる天然香料としては、ジャコウジカから得られるムスク(麝香、じゃこう)、ジャコウネコから得られるシベット(霊猫香、れいびょうこう)、ビーバーから得られるカストリウム(海狸香、かいりこう)、マッコウクジラから得られるアンバーグリス(龍涎香、りゅうぜんこう)の4種が著名です。しかし、それらを産出する動物の個体数が減少しており保護されているため、現在では合成香料によって代替され、ほとんど用いられていません。 また食品素材として用いられる肉エキスや魚介エキスといった抽出物も元となった食材の香気を有していることから動物から得られる天然香料の一種と言えます。

天然香料は農産物ですので、
・収穫の時期が限られるので需要の急変に対応できない
・処理する農産物の量に対して含まれる香料の量はわずかであるので高価
・気候などにより生産量が一定しないため価格変動が大きい
といった欠点があります。




■合成香料

合成香料は天然香料中の成分や、あるいは天然には存在しないが香料として有効な化合物を化学的に合成したものです。単一の化合物からなることから調合香料に対して単品香料、あるいは化学的に合成されることからアロマケミカルと呼ばれることもあります。

またその化合物が天然に見出されている合成香料はネイチャーアイデンティカル(Nature Identical、略してNIと言われる)、天然に見出されていないものはアーティフィシャル(Artificial)もしくはニューケミカル(New Chemical)と呼んで区別しています。

合成香料は天然香料の欠点を持たないため、天然香料の欠点を補うものとして重要です。

合成香料の原料としては石油より得られるエチレンやアセチレンなどのほかに、精油より分離されるテルペン化合物や油脂より得られる脂肪酸などが用いられ、これを化学反応させることにより合成香料を得ます。


なお、天然香料より蒸留や再結晶により単離精製して得た単一の香料化合物(例えばハッカ油から得たメントール)は単離香料と呼ばれ、化学合成にはよらないが合成香料の一種として扱われることが多いです。




■調合香料

【フレーバー】
フレーバーは、飲料、菓子、調味食品などの食品から、歯磨き粉や洗口液などのオーラルケア商品、タバコなどに用いらています。フレーバーの添加の目的は大きく分けて二つです。

着香 : 無香の飲食物(砂糖水、ガムベース、寒天など)に親しみやすい香りを付ける
矯臭 : 食品の製造過程で失われた臭いを補ったり、付いてしまった臭いを隠したり、より好ましい香りに改善する

また、フレーバーが添加される食品の性質も多岐にわたるので香料の形態もいくつかあります。
水溶性香料: エタノールやグリセリンなど水に溶解するもので希釈された液体香料で清涼飲料水など水分量の多い飲食物に使用される
油溶性香料 : 油脂など油に溶解するもので希釈された液体香料でスープなど油脂を含む飲食物に使用される
乳化香料 : 乳化剤を含む液体香料で必要な量の香料が溶解しないときなどに使用される
粉末香料 : 香料をデキストリンなどの担体に吸着させたものでスナック菓子などに使用される


【フレグランス】
フレグランスは、香水、化粧品などのフレグランス製品から、石鹸やシャンプーなどのトイレタリー用品、芳香剤や線香などの日用品、工業用プラスチックやゴムなどに練りこまれるなど、人の口に入るもの以外のすべての香料について使われています。

食品を模した日用品(例えばイチゴの匂いの消しゴムなど)にはフレーバーではなくフレグランスが用いられています。

フレグランスが添加される対象は、ほとんど無香のものが多いので目的としては着香が大部分です。しかし次亜塩素酸系の漂白剤のように不快な刺激臭を持つ対象に対しては、それを隠す目的で香料が添加されます。

posted by tenko at 11:25| --なぜ無添加にこだわるのか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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